■ スペインが再び非常事態宣言(警戒事態宣言)! どんな状況なの? ■
週末から月曜日までに新しい感染者が5万人を超え、死者も1週間で628人。急に心配な状況になってきました。
ただし3月のように本当に非常事態を宣言するような緊迫した状況までは陥っていません。
なぜ非常事態宣言をしたかというと、法律上の問題で、欧州各国がおこなっている夜間外出禁止令を出すためです。
■ なぜ外出禁止令のために、非常事態宣言が必要なの? ■
スペインでは今までもたびたび、州が出した制限や禁止を、裁判所が却下しています。国民の自由な権利を奪うというわけです。夜間外出禁止や移動禁止も同様です。
実際には政治のごたごたで野党側が与党の案に反対するために使ったこともあり、制限を嫌がった市民や市長が裁判に訴えることもあります。
法的問題を解決するために、今回は事前に裁判官側にマスコミがインタビューしていましたが、非常事態宣言中であれば国民の行動を制限できるというわけで、
各州が外出禁止令を出したいとの声が高まり、今回の宣言をするに至りました。
こんな緊急時でも、しっかりと法にのっとり、政府の意向に沿うことなく、法律は法律で判断を下す裁判官たちは頼もしく見えますが、実際には、行政の制限⇒裁判所の却下 ⇒法の問題解決⇒
改めて制限、となると、、緊急時には大きな妨げになります。
■ 非常事態宣言はいつまで続くの? ■
現在まだ議会は承認していませんが、首相と与党はこの非常事態宣言を来年の5月までと主張しています。状況がよくなれば解除できるとし、
何度も同様の手間が起きる事を防ぐ意図かもしれません。来年の5月とはびっくりですが、長い戦いが予想される現実を表しているようです。
■ 夜間外出禁止令はどんなもの? ■
州によって時間は微妙に変更できますが、カタルーニャ州は夜22時から朝6時まで外出禁止令です。そのあいだは正当な理由のある人以外は外出ができません。
営業も21時には閉めて、帰宅までの時間が取れるようにしなければなりません。
■ 夜間外出禁止令、効果はあるのか? ■
夜の遊び場所を閉めても、スペイン人は誰かの家でパーティーを開いたり、公園やビーチなど外で集まって飲み会をする若者が多いため、それら全部を制限する意図があるようです。
スペインでは夕食時間が21時か22時なので、夕食は実質、自宅以外では取れないことになります。
ただし食事は昼がメインだし、コロナの影響で仕事がない人や自由な職業の人なら、昼間の集まりに生活パターンを変えることもできます。どこまで効果があるか、欧州全体も含めて、
これからの動きを見守るしかありません。
ニュース一覧に戻る / ▲ページ最上部へ戻る
/ へ戻るPLAN / HOW / NEW / GUIDE / BCN / G / BUY